INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント CHAPTER33~35
CHAPTER33 製品発見の原則
製品発見の目的
以下のリスクに対処すること
- 価値のリスク(顧客はこれを買ったり、使うことを選んでくれるか)
- ユーザビリティーのリスク(ユーザーはこれの使い方がわかるか)
- 事業実現性のリスク(このソリューションは私たちのビジネスに貢献するか)
意見を述べるだけではなくエビデンスを集める必要がある
どのように製品発見をするかの基本原則
後回しにせず、製品発見の間に行うことが重要
- 何を作るべきか顧客に教えてもらうことはできない
- 説得力のある価値を確立すること
- 優れたUXを考え出すのが製品の成功に欠かせない
- 機能・デザイン・技術は本質的に絡み合っているためPM・デザイナー・テックリードは物理的に隣同士で座ることを勧めている
- アイデアの多くは『うまくいかない』を前提に進んでさまざまな方法を試してみるべき
- アイデアの妥当性はユーザーや顧客で立証しなければならない
- できるだけ早く時間・コストをかけずにアイデアの妥当性を立証する、スピードが大事
- 製品発見の間に、アイデアの実現可能性を立証する必要がある
- アイデアの事業実現性を立証する必要がある、開発するソリューションがビジネスのニーズに合致するかを確認する
- 共同学習が必要、チームで顧客の悩みを受け止め、アイデアの成功・失敗の経験・何が重要か・何をすべきかの背景をチームで理解する
🤔 ソリューションの意味
IT業界では、顧客の抱える問題・課題を解決したり、要望・要求を満たすことができる製品やサービス、あるいはそれらの組み合わせのことをこのように呼ぶ
上記以外にもコラムとして倫理も大事だと言っている
- 法的には触れないが、倫理的にそれを作ってもいいのか?という視点
- 倫理的なリスクがあるなら、別のソリューションを検討するべき
- 自分のビジネスについて、組織がどうやって利益を得ているのかを理解しておく
CHAPTER34 発見のテクニックの概要
発見のフレーミングテクニック
- 製品発見の仕事の大半はフレーミング・プランニングは必要ない
- 必要なのは特定の問題に1つのソリューションを考え出すことで単純明快なことが多いので市場投入に進める
- 大規模なプロジェクト・多くの開発チームにまたがるプロジェクトではフレーミングが極めて重要になる場合がある
実際の2つ目標
- 目的の明確化と整合性という点でチーム全員同じ立場に立つこと
- ビジネスの目標・問題解決の対象・成功の定義の合意を形成すること
- それがOKRに紐づいていること
- ビジネスの目標・問題解決の対象・成功の定義の合意を形成すること
- 製品発見の中での大きなリスクを特定すること
- 最も取り組みやすいタイプのリスクに引き寄せられる傾向がある
よくある最も取り組みやすいタイプのリスクに引き寄せられる2つの例
- 技術のリスク、性能・規模のリスクに取り組もうとするチーム
- ユーザビリティのリスクに的を絞るチーム
ワークフローの複雑化に伴うことを理解しているから、心配になり先走ってしまい、上記のリスクに取り組みたがってしまう
この二つは妥当なリスクではあるが、取り組みやすいリスクである
🤔 ワークフローの意味
ワークフローとは、ある業務や活動を構成する、一連の作業や手続き、工程などの流れ。
この二つ以外に大事なリスクとして…価値のリスクとビジネスのリスクがある
価値のリスクの確認のために以下2つの問いかけが必要
- 顧客はこの特定の問題を解決したいと思っているか
- 提案したソリューションは今使っているものから乗り換えたいと思わせられるほど優れているか
ビジネスのリスクが以下6つ
- 財務上のリスク
- 事業開発のリスク
- マーケティングのリスク
- 販売のリスク
- 法的なリスク
- 倫理的リスク
これらに懸念を持った場合は、積極的に取り組む必要がある
懸念がないと判断して、それが間違っていたとしても、
チームが臆病になって全てのテストをするよりも市場投入してしまった方がいい
製品発見のための時間と検証テクニックを使った方がいい時は以下の2つ
- 重大なリスクがあるとわかっている時
- チームのメンバーの意見が一致しない時
著者のお気に入りのテクニック3つ(それぞれ規模の違う取り組みに使う)
- 市場機会評価
- カスタマーレター
- スターアップキャンパス
これらのテクニックは1つしか使えないわけではなく、組み合わせることも可能で便利な場合もある。
💡コラム ソリューションではなく問題に恋をする
- 最初に考えたソリューションでは問題解決できない事が多い
- 根本的な解決には何回か異なったアプローチを繰り返さなければならない
CHAPTER35 市場機会評価のテクニック
多くの時間と労力を省けるシンプルなテクニックである
これから取り掛かる製品発見に関して問いかける大事な4つの質問
- この仕事はどんなビジネスの目標を達成しようとしているのか?(ビジネスの目標: Objective)
- 何を持って成功とするか?(主要な結果: Key Results)
- この仕事は顧客のどんな問題を解決するのか?(顧客の問題: Customer problem)
- どんな種類の顧客をターゲットにするか?(ターゲット市場: Target market)
ビジネスの目標
- 割り当てられた目標の1つ以上に対応し、少なくとも1つを解決するべき(以下3つの例)
- 成長の問題
- 新規顧客を取り込む時間
- 毎月の他者への乗り換え率
主要の結果
- 最初の段階で成功の基準を知りたい
- 1%の改善を優秀と見なすか?時間の無駄か?
- 割り当てられた主要な結果の最低1つに対応しなければならない
顧客の問題
- 顧客のために解決したい問題を明確にするもの
ターゲットの市場
- 全ての人を喜ばせようとして、結局誰も喜ばれないという失敗がよくある
- その仕事で一番の受益者は誰なのかを考えるのがこの問いの目的